都住研ニュース

第56号 ●研修レポート

 都住研では、不定期ではありますが、全国の先進的な不動産事業を学ぶ「都住研ツアー」を実施しています。今回は、その様子をレポートします。

次々と進化をみせる福岡から目が離せない! 〜福岡(福岡・久留米・八女・柳川・大牟田)研修ツアー

メンバー  都住研ツアーとしては2度目の訪問になる福岡。今回は、「福岡DIYリノベウィーク2015」の期間にお邪魔してきました(11月14日(土)、15日(日)。今回は、12名の参加でした。
 福岡の特徴は、不動産のオーナーさんが中心になり、それぞれのまちの特徴を活かしながら、まちの課題解決に繋げながら取り組んでおられることです。
 福岡市の樋井川エリアにある吉浦ビルでは、高経年のマンションをDIY賃貸として供されており、クオリティコントロールが行き届いたかなりハイレベルなセルフリノベーションの部屋が増加中。市内の中でもスタイリッシュなクリエイターが集まるスポットとなっているそうです。久留米の半田ビルでは、兄弟で取り組んでおられ、貸住戸を久留米絣のショールームや近隣のコミュニティスペースとして提供したり、敷地内に菜園を設けて地域の人たちが集い、交流し、新たなコト起こしに繋げる拠点として機能していました。伝建地区を擁する八女では、木造家屋の柿渋のメンテナンスを多くの人が支えたり、また歴史拠点でもある大型木造の郡役場跡の活用も進行中でした。NPOや大学が支え、協力し合いながらまちの魅力を創り、継承されている点が印象的でした。水の都の柳川では、水路沿いにある築80年を超えた元お茶屋のリノベーションが進行中でした。企業支援、地域コミュニティサポートの拠点として活用される予定だそうで、地域の方に見守られながら進められていました。そして最後に訪れた大牟田では、深刻化している中心市街地の衰退、空き家の増加という逆境に立ち向かいながら、工場跡地を職住一体の家具の工場とショールームにしているところや、ブックカフェとしてリノベーションしているところ、そしてまちの中心部に進んでいるDIYリノベの数多くの取組を拝見しました。通りからは解らない、建物の内側で進んでいる豊かな空間づくり、人のつながりを拝見することができました。
 今回も、吉原住宅の吉原社長に大いにお世話になりました。ありがとうございました!
ツアーの様子

第21期総会を開催しました+路地診断ツールと「路地21選」を発表しました ●定例会ダイジェスト
PDF版

トップ > 都住研ニュース > 56号